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共有者が行方不明でも土地を売却できる?令和5年度から民法改正スタート

司法書士の小野寺です。

「幸手桜まつり」で有名な権現堂ですが、この時期は「幸手あじさいまつり」が開催されており、10000株ものアジサイを観ることができます。
人気品種のアナベルが6月12日時点で6分咲きとのことですから、今週末以降であれば見頃となりそうです。

さて、本年度から、民法改正によって、
「所在不明者となっている共有者の不動産持分を自分が買い取る」
「所在不明者となっている共有者の不動産持分を自分の持分と一緒に売却する」
といったことができるようになりましたので、簡単にご紹介いたします。

共有関係を解消したい(自分の単独所有としたい)

たとえば、とある土地の所有権をAさんとBさんが2分の1ずつ持っていたとします。
Bさんは行方不明で、全く連絡が取れません。

A持分 2分の1
B持分 2分の1

この状態で、Bさんの持分をAさんに移して、その土地をAさん単独所有の状態にする方法。
今までは、「不在者財産管理人制度を利用する」「失踪宣告を申し立てる」といった、利用のハードルが高い手段しかありませんでした。

(不在者財産管理人制度は費用がかかり、失踪宣告は失踪してから7年経たないと利用できません)

それが今年度からは、条件さえ満たしていれば「裁判所に申し立てて、裁判所の決めた金額を供託すれば」共有持分を買い取ることができます。
(条件については後述します)

自分の持分+共有者の持分を売却したい

A持分 2分の1
B持分 2分の1

これを両方ともCさんに売ってしまう、ということも条件さえ満たせば可能です。
(当然ながら買主は自分で探す必要があります)

共有者が二人ではなくAさん・Bさん・Cさんの三人で、Cさんとは連絡が取れるがBさんが行方不明。
この状態でDさんに全部売りたい、というようなケースの場合はCさんの同意は得る必要があります。

共有者が「所在不明」であることが条件

この「所在不明」というのは、単に音信不通なだけでなく、少なくとも登記簿上・住民票上の住所に居住しているかどうかは調査する必要があります。

また、調査の結果その共有者が亡くなっていることが分かった場合、その共有者の死亡日から10年が経過していなければこの制度は利用できません。
10年経っていたとしても、その共有者の相続人が誰なのかを調査するため戸籍等を収集する必要もあります。

要件を満たしているかどうかについては、専門家に調査をしてもらわないと判断が難しいです。

少なくとも3か月以上かかります

この制度を利用する場合、最低でも3か月以上は裁判所で公告を行う必要があります。
共有者の所在調査や裁判所への申し立て、登記申請にもそれぞれ時間がかかるので、半年以上はかかるとお考え下さい。

また、「土地を買い取る」制度ですので、買取金額に相当するお金(金額は裁判所が決めます)を裁判所に供託する必要もあります。

とはいえ、不在者財産管理人や失踪宣告といった制度を利用するよりは、費用や時間はかからないで済みます。
(買取金額を決めるが裁判所ですので、全体でかかる費用についてはお答えできませんが、登記にかかる費用だけでしたら司法書士の方でご案内が可能です。)

この制度を利用する場合、裁判所は登記手続きまではやってくれませんので、登記手続きについては司法書士に依頼等する必要があります。
所在不明を証明したり、裁判所に申し立てをしたりするのも専門知識がないと難しいですので、是非私共「司法書士増田事務所」にご相談ください。

 

暑くジメジメとした気候になってきましたが、梅雨冷えの厳しい日もありますので、お風邪など召されませぬようご自愛ください。

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